化学療法の副作用でどのような外見の変化が起こるのか
化学療法はがん細胞の増殖機構へ働きかけるため、増殖のスピードが速い細胞である
①毛母細胞②爪母細胞③皮膚細胞等へも働きかけます。したがって、毛髪や肌、爪へ副作用が現れます。
①毛母細胞
細胞分裂が盛んな細胞ほど薬剤が作用するため、毛髪は影響を受けます。頭髪・眉毛・まつ毛等が影響をうけます。
・頭髪
薬剤投与から1~3週間で抜け始めますが、人それぞれです。また薬剤の投与が終わると3~6か月後には再び発毛します。個人差がありますが、半年~1年程度で生えそろい、ショートヘアといった髪型へ整うまで1~2年ぐらいかかります。
・眉毛
眉毛が脱毛すると汗が直接目に入りやすくなるといったことがおこります。個人差はありますが、頭髪より後に抜けはじめ、先に再発毛します。
②爪母細胞
化学療法による爪への変化は、個人差もありますが、変形や黒ずみが起こることもあります。乾燥して割れやすくなることもあります。化学療法が終了すると改善されていきます。
③皮膚細胞
化学療法の治療法によりますが、薬剤投与がスタートしてから肌のバリア機能が低下するため、外からの刺激に敏感になり、炎症が起きやすくなったり、また新陳代謝がスムーズではならなくなることから色素沈着やくすみといった症状が現れることもあります。薬剤投与の終了により改善されますが、数年持続する場合もあります。